またまた凝りもせずに、SFショートショートを書いてしまいました。
読んでも良いよという、優しい方は読んでください。
【災難】
私は、今かなりピンチな状態にある。
これまでは、ご近所様との付き合いも、何の問題なく平穏に過ごしてきた。
ところが最近何故だかわからないのだがある日を境に、色々なハプニングに
巻き込まれるようになり、住み慣れた場所とも別れを告げざるを得ない
状態になってしまった。
どうしてこんなにハプニングに会うのだろう?何かの祟りか災いなのか?
私にはまったく見当がつかなかった。
そして、なんとなく前を見たら、またとんでもない事が起きたのである。
何という事だろう、巨大な滝がこちらに向かって進んでくるではないか。
目をこすって何遍も見直したが巨大な滝である。ハリケーンとかじゃなくて
巨大な滝である。どうしてだ?何故だ?訳が分からなくなってきた。
そして運の悪いことは続くもので、金縛りにあったように身動きが取れない
のである。
目の前に巨大な滝が迫ってきた。とうとう私は巨大な滝の中に飲み込まれた。
びしょ濡れになってしまった。何本もの巨大な滝は私を襲ってくる。
何度も襲い掛かる巨大な滝に茫然自失となった。だが、濡れただけで命に
別状はなかった。不幸中の幸いというべきであろう。
一難去ってまた一難である。今度は本当に絶体絶命である。
巨大なカッターが前方で回りながら近づいて来るのである。
このカッターで切り裂かれる事は、ほぼ確実であろう。
もうこれまでかと観念して目をつむった。小さい時から今までの事が
走馬灯のように巡った。色々あったが、こんな死に方をするとは思っても
いなかった。
カッターの刃が私を切り裂いていく感触がわかる。
何故か痛くない?何故だろう?死んでもいなさそうである。
でも切り裂かれたのは間違いない。不思議である?夢か?それとも私は
幽霊なのか?
今度は、私がいる地面があるところから境にどんどん地中に落ち込んでいく。
何故だ?なんなんだ?今までこんなに連発で災難に遭遇したことは
一度もない。 あ~地面が無くなっていく、下に落ちる。
そして、滝つぼの中にでも落ちたかのように強烈な水流で私は浮いたり沈ん
だりを繰り返した。このままでは溺死してしまう。何とかしなければと
無我夢中でもがいた。
何とか激しい水流から逃れ何とか岸に這い上がることができた。
安心したのもつかの間、また落下していく。
こんな酷い仕打ちに合わなければならないのか?こんなこと耐えられない。
いや待てよ、なんだか想像がついてきたぞ。この作者はどうせ
このショートショートのオチを夢にしようと思っているのだろう。
そうでないと、こんな話の展開は考えられない! ひどすぎる。
そうだこれは夢なんだ!きっと夢だ!夢なんだから覚めてくれ!
ああ、落ちる~
落ちた先は、巨大な透明のクッションのようなものだったので、
なんとか助かった。
今度は、その透明なクッションのようなものが私を包み込んだ。
なんだ。なんだ。呼吸ができない!苦しい!助けてくれ~
そうして、工場から出荷されたカット野菜の袋は
スーパーの棚に並べられた。
終わり
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
夢オチじゃなかったでしょ。
まだまだですか?
また考えます。
それでは、失礼します。